コロナは米大統領選と連動

2020年は奇妙奇天烈な年だ。まずコロナ、それからアメリカ大統領選挙。コロナと大統領選挙は、一見別々の事象のようだが、観察していると、密接につながっているのがよくわかる。簡単にいうと、コロナ騒動とは、アメリカの大統領選挙でトランプを落とすためにアメリカ民主党と中国がアメリカの巨大メディアを使ってしくんだ世界的なフェイクだったということだ。中国もアメリカ民主党もトランプでは困る。だからコロナ騒動を中国で起こし、コロナの恐怖を世界中に拡散させて、コロナ感染を口実に郵便投票を激増させ、そこで不正を働き、トランプを落とそうとした。これは、安い推理小説と同しだ。実に単純な筋書きで、普通に観察すれば誰にでもわかる。メディアに洗脳されると俯瞰できなくなるので恐い。これに立ち向かうのは個人の体験と常識だ。

 

日本型体制の一人勝ち

コロナでは政治体制の優劣が見えた気がする。政治体制を大きく中国型、日本型、英米型の三つにわけると、コロナで大失敗したのは、地方分権が強く与野党勢力が拮抗する英米型体制だった。対して中国型体制はコロナを抑えてはいるが、全体主義体制なのでまったく評価されていない。対して日本型体制は、中央政府の指導に従う緩やかな地方分権制であり、上手にコロナを統制していたように見える。全体主義は駄目、強すぎる地方分権と強い野党の存在も駄目となると、ソフトな一党独裁地方分権も緩やかな日本型政治体制がひとり勝ちしているのは当然かもしれない。 #日本型体制

コロナヒステリー

  今回のコロナ騒動は、政治的につくられたエキセントリックな騒動で、私の言葉でいえば、コロナヒステリーといえるしろものでした。面白いのは、日ごろ賢そうにふるまっている人間が、コロナヒステリーに惑わされて、非科学的な言説を弄して人々を誘導している構図です。彼らは政治的に利用され、集団催眠の片棒を担がされているだけなんですが、まったく自覚していないようにも見えます。自分のよって立つ位置を俯瞰できず誰かに利用されている人間を私は頭が悪いと呼んでるんですが、今回の騒動では、頭の悪い人間がやたら目立ちます。                                               

 この世で大切なのは常識、冷静で科学的な常識です。非常識な言説は混乱を招くだけで、得なことはひとつもありません。今回の騒動でまともなことを最初から言い続けている有名人は、私の知る限り、堀江貴文さんとブラジル大統領ボルソナロさんのお二人だけで、あとは全部アウトでした。特にひどかったのが、森永さん、橋下さん、東国原さん、舛添さん、百田さん、三木谷さん、木村太郎さん、玉川徹さん、小池都知事、大村愛知県知事、音楽関係ではYOSHIKIさんで、ピント外れなことを思いつきでいい続けていて、非常に視野が狭く、かなり頭が悪い人達だなあと思いました。国でもそうで、日本、台湾等のアジアは穏健でいいんですが、白人の国は、イギリス、ブラジル、スエーデンはまだましですがあとは全部馬鹿のオンパレードでした。きまじめなドイツや、イタリア、フランス、スペイン、あとアメリカも駄目でがっかりしました。白人の指導者というのは、何でも善悪二元論で考え、非科学的な線引きをして、あとさきを考えずにヒステリックにえいっと実行してしまうので、救いようがない印象です。しかもそんな馬鹿指導者を国民が熱狂的に支持している。いやむしろ指導者が単細胞で過激であればあるほど集団催眠にかけられたい頭の弱い人間は支持するようになる。

 ああいうの見てると、日本のくねくねしてあいまいな妥協しまくりの政治家のほうが相対的に見て常識があって頭がいいというのがよくわかります。頭がいいというのは、簡単にいえば、ストレスを減らして精神的金銭的に損しないことです。今回のコロナヒステリーは、インフルと違ってけた違いに死亡者数が少ない普通の風邪を(日本ではインフルで毎年千万人が感染し1万人が死亡、コロナの場合は4月1日現在2178人が感染し、死者はたったの57人で、大半が病弱な老人)、中国がらみで政治的にふくらまして利用しただけのもので、メリットは、政治家の支持基盤がためと、徹底的に不景気にして爆下がりした株や債券を買いまくって数か月後に大儲けするという、その二つだけです。そんなことのために、メディアに煽られて集団催眠にかけられた善良な国民が(常時六割から七割はいますが)世界中でえらい目にあっている(韓国の嘘八百の吐き気を催す反日愚民政策とまったく同じです)。煽った人間も、十分元を取ったので、そろそろ幕引きをと考えていたところ、嘘八百を煽りすぎて、国民がますますヒートアップして戻れなくなっている。自業自得です。薄っぺらな嘘丸見えの政治ショーはそろそろ幕引きにして、常識のある政治に立ち返ってほしい。そう思うこの頃です。                     

                        令和2年3月29日 多田亮三郎

リアリズムの喫茶店2

今回は、多田亮三郎著『リアリズムの喫茶店』の中で、ユニーク度ナンバーワンのカフェを紹介したいと思います。ファンキーな和歌の浦の中でもとびきりファンキーだったカフェ?その名は『アルタミラ美術館』です。以下に紹介します。

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多田 和歌山というのは日本の他地域に比べてかなりファンキーなんですが、和歌浦周辺は特に濃いというか、あそこは日本屈指のファンキーエリアかもしれない。大阪の奇人変人達が吸い寄せられて住み着いてしまうブラックホールエリア。

進士 ファンキーというのは日常よく使うんですが、あれって日本語だとしっくりこないですね。単に変わってるんじゃないし。

多田 ファンキーというのは、単にクールなんじゃなく、常軌を逸しているというか、風変わりなんだけど、それがかえってかっこいいというか、それとちょっと笑けるところがあって、そういう意味では和歌浦周辺はダントツでファンキーなエリアなんです。たとえば「バグース」のすぐそばにも超ファンキーな店がありました。

八雲 ひょっとしたらそこ「アルタミラ美術館」じゃないですか。

多田 ピンポーン。すごいですね。

八雲 入ったことはないんですが、道沿いに「アルタミラ ミュージアム オブ アート」と書かれた洞窟の入口のような壁があって、それを見た瞬間、これはいったいなんなんだと、思わずふきだしそうになったことがあります。しかしこういうユーモアがある人間はただものじゃないと思い、思わず車をとめて写真を撮りまくりました。そのとき撮った写真がこれです。日付はないんですが、たしか平成十二年、西暦だと二千年の七月頃かな。壁の前が車三台ほど置ける駐車場になっていて、右側の階段をのぼっていくと建物ですが、上に「売家」とありますからますます不可解でした。

 

多田 これはすごい。めちゃくちゃレアな写真ですよ。よく撮れましたね。さすが八雲さん。「アルタミラ美術館」が尋常じゃないレベルは「バグース」を軽く超えてるんです。めちゃくちゃファンキーで、私の知る限りファンキー度日本一かも。昔、てっきり喫茶店だと思って横の階段をのぼっていったことがあるんです。すると物陰からマスターらしき人がぬっと現れて、まあどうぞとかいうので中に入ったんですね。部屋は二つか三つあって、どの部屋の壁も漆喰で厚く塗られた白壁で、その壁一面に抽象画や具象画がびっしりかけてあったのでびっくりしました。 

で、失礼に当たるのでいちおう絵を全部鑑賞したんですが、そのうちてもちぶさたになってマスターと世間話をしてたんですよ。マスターは生まれも育ちも大阪で、旅行が好きでいろんなところに行ってたみたいですが、特にバリ島が死ぬほど好きになって、バリのアーティスト達と交流するようになり、ここに飾ってある絵はバリの絵描きさんと和歌山の無名の絵描きさんの絵が中心だといってました。で、なぜ大阪からわざわざこんな辺鄙な和歌浦に引っ越してきたのかというと、この和歌浦がいちばんバリの景色に似てるからだというんですよ。こちらはバリ島をまったく知らないので、ふんふんと適当な相槌を打つだけ。で、話を聞くうちに、ここはひょっとしたらインチキな絵を高く売って商売してるところじゃないかと不安になり、そそくさと退散しようとしたら、マスターがその気分を察して、お客なんてめったに来ないので逃すまいと思ったのか、あるいは単に寂しかっただけなのかわかりませんが、まあゆっくりしていってくださいと、海が見渡せるソファーをすすめたので、むげに断るのも失礼なんでそこに座ったんです。するとこれがまた気持ちのいいソファーで、眼前に和歌浦湾が広がって、一幅の絵になっている。

気分が爽快になったので、そこでぼんやりしていると、マスターがやってきて、これから晩飯の弁当買って来るので、絶対帰らないでくださいというんです。えっ、と驚いたんですが、詮索するのもあれなんで、はい、とか適当なこといってそのままソファーでぼーっと寝っ転がってたんです。ところがなかなか帰ってこない。事故にでもあったんじゃないかと心配したんですが、しかしこのまま帰るわけにもいかない。そうこうしているうちに、やっとコンビニかスーパーの白いビニール袋を持って帰ってきたんですが、なんと私のためにわざわざジュースを買ってきてくれて、そのうえ冷蔵庫からアイスクリームまで出してくれたんです。それがまためちゃおいしい。で、食べるだけ食べて、いくらですかと尋ねると、お金はいらないというのでまたまたびっくり。

営業時間を聞くと、夕方四時から店をあけ、夜十時頃まではやるとのこと。しかし毎日開けても十中八九客は来ないだろうし、こんなわけのわからん商売やって儲かるわけがない。だったら昼間はどこでどんなバイトをしているのか、いろいろ聞きたかったんですが、失礼なのであえて聞きませんでした。いやほんと、あそこは完全につげ義春してましたね。

進士 客が来ないのに店を開けてるってことですか。しかも売れることはまずない無名画家の絵を壁に飾って売ろうとしている。それってつげさんの作品でいうと石を売る人ですね。河原の石を売る人。どんな石でも好きだと思えばそれがその人の名石になると。

多田無能の人」です。マスターとつげさんは私の中でだぶってるんですが、ただつげさんのように赤面恐怖症じゃない。

八雲 多田さんのジャンルでいえば「アルタミラ美術館」は交流系だと。

多田 交流系だと思います。つげさんは完全な非交流系ですからそこだけはまったく違っている。マスターは、確かめたわけじゃないんですが、成功不成功は別としてライブやったり映画作ってたみたいですし、そこんところは「バグース」とよく似てて意外にアクティブなんです。

進士 でもまあそんなんじゃすぐつぶれる。

多田 すぐに消えてなくなりました。私が行ってから数年たって前を通ったとき、もう跡形もなかった。噂によると大家さんが立ち退き請求したとのこと。そもそも最初から「売家」の看板をかけてましたからおかしいなとは感じてたんですが。なんか夢のような空間でしたね、「アルタミラ」は。大阪弁でいうと「アルタミラって、めっちゃファンキーやん」になる。標準語よりこのほうがリアルで、しっくりくる。それからマスターは「アルタミラ」をやめてからまた同じような店を和歌浦でやってまして、しかしそこもすぐにつぶれ、現在は行方不明とのことです。つい最近前を通ったら、写真の「AMA ALTAMIRA MUSEUM OF ART」という白ペンキの壁の文字はきれいに消され、昔あった建物は取り壊されて三階建ての瀟洒な家になってました。 

進士 「アルタミラ美術館」は一般的なジャンルでいうとどうなるんですか。

多田 ジャンルを超えてます。ここは最初から最後までいまだになんなのかさっぱりわからない。

進士 つまり前提が違うと。

多田 「アルタミラ美術館」は名前の通り美術館なんでしょうが、どう考えても普通の美術館じゃない。夜しか開いてないからまず誰も来ない。来ても入場料を一切とらず、絵は無名画家ばかりで、まず売れない。ドリンク等を出してくれるんですが、お金をとらない。マスターは美術館の上の階で暮らしていて、昼間は外に出てどこかでお金を稼いでいる。ライブや映画製作にも興味がある。

八雲 美術館でもないし、喫茶店でもないし、なんなんですか。

多田 茶店だと思えば喫茶店だし、美術館だと思えば美術館だし、ライブハウスといえばライブハウスだし、展示スペースだと思えば展示スペースだし、その人がそうだと思えばそうなると。

八雲 なるほどね。

進士 なんかすごいところですね、和歌浦は。でもなんか共通項があるような。

多田 全部インドネシアのバリ島です。「バグース」もインドネシア語で最高という意味ですから。

八雲 あ、そうそう、バリといえば、「アルタミラ」そばの山の中にバリの雑貨を扱う奇妙な店がぽつんとあったでしょう。あそこも行ってませんが気になってました。

…………

コロナの狂気

 4月も終わるが、コロナヒステリーはいまだに続いている。学校は登校禁止となり、高校野球は中止され、相撲は無観客試合となり、オリンピックは1年延期され、映画館もスーパーも学校も、人が集まるところは皆閉鎖され、さらに旅行には行くなといわれ、旅行に行くと、他府県ナンバーの車は写真にとられ通報され傷つけられる。どこにも行き場がなく、皆家でじっとしている。そうやってもう二カ月になる。異常だ。なぜこんなことになってしまったのか。コロナのせいである。しかしコロナというのは単なる風邪である。強くてもせいぜいインフルエンザ程度の風邪である。なのにこの騒ぎ。このまま数か月も経てば、倒産が増え、失業者も増え、自殺者も増えて社会が崩壊してしまう。こんなことは今までなかった。しかし単なる風邪で経済が数か月も止まるのはなぜか。それは人類の持つ逃れられない精神疾患のせいかもしれない。
 人間は不安から逃れたいという衝動のようなものを持っている。だから不安を減らす情報をいつも求めている。情報はどんなものでもいい。非科学的なものでも、でたらめなものでも不安が解消されるならそれでいい。だから不安はすぐに利用される。不安がない場合は、まず誰かが不安をつくり、不安をメディアを使って煽り、不安や憎悪の原因を攻撃すればいい。すると、金魚の糞のように、関連する情報が集められ、ものの数か月で、大衆の6~8割はすぐに洗脳される。洗脳された人間は、その情報がどれだけ非科学的で、非論理的で、非常識なものであっても、信者脳になっているから、他人の意見をいっさいきかなくなる。
 昔私は、高校の社会科の授業で、洗脳授業をやったことがある。数か月間北朝鮮の悪口ばかり言ってたら、あるとき急に数人の男子生徒が鉛筆をもって立ちあがり、日本にいる北の人間皆殺しや、と叫び、先生が立ちあがるなら俺らついていくといってくれた。それで苦笑いしながら、これは洗脳の授業だとネタ話してことなきをえたことがある。人間はすぐに洗脳されるのである。洗脳の方法は超簡単で、都合の悪い情報を出さなければいいだけ。相対的科学的に考えさせるのは駄目。一方的な情報を出すだけで、びっくりするほどひっかかる。
 今度のコロナ騒動は韓国のでたらめな反日運動とまったく同じである。非科学的で非常識な情報を流して、大衆を洗脳し、不安を煽り、人気を高めて、事後責任をとらない。